今オーストラリアにいます。日本で15−20年位前くらいに根っこの治療をしました。でも根っこの先まで薬が詰まっていなかったようで、こちらにきてから根っこの病巣が再発して、4年前にオーストラリアで結構丁寧に、根っこの先まで薬を入れてもらう根管治療をしてもらいました。ところが4年たった今、歯の根っこの歯茎部分が痛んで、歯科に行ったところ、病巣がまたレントゲンに写っていて、すでに何回か治療しているのだから、再治療はむずかしい、専門医のいる歯科じゃないとできないといわれ、そこで抜歯になるか、まだ治療の余地があるか聞く事になるといわれてしまいました。
根っこの治療はむずかしいのはわかっているのですが、上手にやってもらえば、完治するものなのですか?それともやはり何年かすると再発するのでしょうか。。5年か10年しかもたないんですか?
ネットなどでうまくいって、歯の周りの顎?の骨も再生して、病巣がなくなっていたりする写真を見ると自分はどうしてまたこうなってしまったのか、悲しくなってしまいます。
抜歯はできるだけ避けたいのですが、もし根管治療が可能だとして、その後の自分でできる手当てとしては歯磨きと、歯垢を残さないようにするようなことだけなのでしょうか? 再発してしまうのは、歯磨きが十分でないとか、ばい菌が根っこのほうに入り込んだりする理由があるのでしょうか? 教えてください。 |
|
1.タイヨウ 件名:Re:根管治療はどのくらい持つのですか? |
2008/05/20 09:25:07 (40424)
削除 |
海外での歯科治療は大変だと思います。 頑張ってください。
>上手にやってもらえば、完治するものなのですか?
7〜80%の歯は丁寧に根管治療を行えば完治すると思いますよ。 僕も歯科医師になって10数年ですが、根管治療後に再感染で再治療になってしまったケースはだいたいそのくらいのパーセンテージかと思います。
しかし、残りの2〜30%の派は残念ながら完治には至っておりません。 低空飛行のまま何とか使えている状態か、抜歯になってしまっています。
僕は「根管治療が難しい」のではなく「治療困難な根管と言うものも存在する」と言う事だと思います。
実際に神経が複雑に枝分かれしていたり、絡み合っていたり‥。 治療をしている時に内心「この歯は虫歯にしちゃいけない歯だったのに‥。神様じゃなきゃ治せないよ‥」と思うこともあります。
いまさらですが、再発させないために患者さんができることはありません。
「虫歯にさせないこと」「虫歯を進行させない事」「抜髄にならないこと」だけです。
根管治療になってしまった歯に関しては信頼できる歯医者さんに治してもらう他ありません。
今後は「残った歯をいかに守るか?」です。
頑張ってください。
|
|
2.らら 件名:Re:根管治療はどのくらい持つのですか?
2008/05/20 20:47:58 (40430)
削除 |
タイヨウ先生、早速お返事ありがとうございました。とても親切で心強いです! 私の歯の場合、治療困難な根管なのだと思います。。。今更仕方ありませんが、虫歯にならないように、子供のころにきちんと磨いていればよかったのに、、と悔やまれるばかりです。
追加で質問なのですが、なぜ一度病巣がひいても、また再発してしまうんですか?治療が悪かった場合は仕方ないとしても、きちんとやっていても、何年かのうちにつめたところとか歯の間からばい菌が入り込んだりするのが原因なんですか??
抜歯にいたるケースとはどんな場合ですか?
|
|
3.タイヨウ 件名:Re:根管治療はどのくらい持つのですか? |
2008/05/21 10:54:45 (40432)
削除 |
>治療が悪かった場合は仕方ないとしても、きちんとやっていても、何年かのうちにつめたところとか歯の間からばい菌が入り込んだりするのが原因なんですか??
これは一概に「これが原因です」と言う事はできません。
ただ、多くは「不完全な治療」と言う事が多いです。
世界的には根管治療の費用は1本の歯に対し数万〜20万円くらいかかるのが普通です。 時間も1本の歯に対し、1回の治療で1時間かかることもざらですし、回数も5回6回とかけて丁寧に行います。
日本の場合、保険で行いますから費用にして1万円前後。患者さんの負担金額から言えば3000円くらいですね。
根管治療は時間をかけて丁寧におこなわなければなりませんが、1回の治療費が数百円では歯科医院としての経営が成り立ちません。
もちろん、様々な制限の中で日本の歯科医師は頑張って丁寧に根管治療をおこなっていると思います。
ただ、世界レベルかと言うと‥。 さすがに時給280円で最高水準の医療は提供できませんよね。
もっと、追求できるのですが、そこが日本の保険診療の限界でもあります。
最近は「根管治療の専門医(保険外)」も日本に少しずつではありますが、増えてきました。 (僕も保険外での根管治療を行います)
かなり再発のリスクは減らせるようになってきましたよ。
をっと。 少しグチっぽくなってしまいましたね。
さて、
>歯の間からばい菌が入り込んだりするのが原因なんですか??
ですか、そういうことが多いようです。 「コロナルリーケージ」と言います。 日本語で言えば「辺縁漏洩」ですかね。
>抜歯にいたるケースとはどんな場合ですか?
根尖の病巣が、その歯の頭(歯冠)よりも大きくなると抜歯の可能性が高くなります。
また、被せてある冠の中に虫歯を作ってしまい、虫歯が歯茎よりも3mm以上下に進んでしまった場合にも抜歯になる事が多いです(部分矯正などで歯を引っ張り出したりする事ができれば別ですが)。
|
|
4.らら 件名:Re:根管治療はどのくらい持つのですか?
2008/05/21 21:19:44 (40433)
削除 |
タイヨウ先生。
お忙しいところを奥の深いご回答、ありがとうございました!!!とってもためになりました。。。
抜歯されないことを祈るのみです。。。
それにしても根管治療の点数が低すぎますね。再発のないように、保険外でやってもらえばよかったな〜〜。もちろんこんな医療の仕組みは、ぜんぜん今まで知り得ませんでしたが。ありがとうございました。
|