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〜3DS・・・お口のミュータンス菌を除菌する新技術〜

3DS Dental Drug Delivery System
(デンタル・ドラッグ・デリバリー・システム)
薬の働きを最大限に発揮するように工夫された投与方法(投与剤)のことです。

むし歯の主な原因菌であるミュータンス菌は、歯だけに付着して増殖するという性質がある為、歯だけに薬を使用することができればミュータンス菌だけを減少さすことができます。
しかし、ミュータンス菌はバイオフィルムという細菌膜を歯の上に形成して飲み薬や塗り薬が直接効かない環境を作り(抗菌性の物質はバイオフィルムの内側に浸透できなくなり)、また、口腔内に投与された薬はすぐに唾液により希釈・除去されてしまいます。
3DSでは、歯科衛生士による専門的な技術と器具を用いた歯面清掃処理(ご自分では磨くことの出来ない歯間隣接面をはじめ、歯と歯ぐきの間にあるポケットの歯肉縁下、ブリッジの底、汚れた歯面や茶渋、たばこのヤニなどの強固なステインの除去)を行って、完全にバイオフィルムを除去した後、歯列にフィットしたトレーを用いて薬を一定時間歯面にのみ塗布します。
この方法で、唾液に希釈されることなく、安全で確実に抗菌剤やフッ化物などの薬を塗布することができ、今後のむし歯菌除菌法として期待されています。(かなりの予防効果が期待できますが、虫歯にならないのではありません)また、3DSで歯周病の原因菌を取り除くことが口臭予防にもつながるとも考えられています。

一般的な3DS(予防歯科)の方法
1.口腔のミュータンス菌の検査を行い、除菌が必要かどうかを確認します。
2.除菌が必要な患者さんには、十分な治療方針の説明を行い同意を得ます。
3.印象を採り、トレーを作成します。
4.歯科衛生士によりPMTCと呼ばれる清掃法で徹底した歯の清掃を行います。
  (PTMC:プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)
5.トレーに薬物(抗菌剤)をいれて、5分間維持し除菌・殺菌します。
6.家庭では、1日1〜2回トレーにフッ素含有のジェルを入れて、5分間維持し歯の表面に作用させます。

これを1週間毎日つづけると、その間に形成されるバイオフィルムの中にはムシ歯菌が含まれなくなります。
この効果は長期間持続すると期待されております。(4〜6ヶ月間)

お子さんを虫歯から守るためにも

虫歯の病因菌(ミュータンス菌)は生まれたばかりの赤ちゃんの口の中にはいないことが確認されています。しかし、歯が生え出す頃から次第に感染者がが増加します。そこでむし歯は感染症であると考えられるようになってきたのです。
ミュータンス菌の量が多いお母さんとお子さんが、同じスプーンを使って食事をしたりするとミュータンス菌に感染しやすくなります。
また、お母さんに治していないむし歯があると余計にミュータンス菌が増加しますので、早めに治療をしましょう。 定期的に細菌検査を行い、除菌処置を繰り返すようにしましょう。

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