タバコと癌との因果関係で言うと、女性も男性と同様に多くの臓器の癌発生と関係はしていますが、女性の場合は子宮ガンとの関連も心配されています.。 非喫煙者との子宮ガンの死亡確率を比較すると、約1.6倍も高くなる事が明らかになっています。
WHO(世界保健機関)は「将来4人のうち1人は間接喫煙も含めてタバコが原因で死亡する」と警告しています。 世界的に見れば喫煙率は減っているようですが、女性の喫煙率は増加の一途であると言われています。 喫煙は今、女性の間で重要な課題となっているのです。
若い女性の喫煙割合
若い女性に喫煙率の上昇に伴って、女性のタバコによる疾患も同じ様に増えています。 このままのペースでいけば、後15年〜30年の間にタバコによって死亡する人の数は倍増する計算になります。 女性の場合、妊娠・出産が控えている方が多いにもかかわらず、生殖年齢の18歳〜44歳にある女性の約26%が喫煙をしていて、全世界の統計ですが、女性の一日のタバコを吸う平均本数は約18本と言われています。
生殖・妊娠・出産への悪影響
WHO(世界保健機関)は地球規模で保健・医療などの多くの分野での調査を行っている組織ですが、このWHOでも女性とタバコの関係、またはタバコが女性に与える身体的な悪影響を調査してます。
月経 |
・生理不順や、月経困難症の症状が強くなり、生理が来なくなったりします。
・閉経が2〜3年早くなるという報告もあるそうです。
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妊娠 |
・妊娠しにくくなります。
・子宮外妊娠しやすくなります。
・早産や自然流産が非喫煙者の1.2〜1.8倍も増えます。
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妊娠中の喫煙 |
・胎児死亡や死産、出産後すぐに胎児が死亡する確率が高くなります。
・妊娠4ヶ月以降の喫煙は未熟児誕生の原因にもつながります。これは喫煙によって胎盤や胎児への血管が細くなってしまうので、胎児に十分な栄養や酸素が届かなくなるために起こります。
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産後 |
・出産時の胎児の体重が非喫煙者と比べて200g〜250g少ない。 知能や発達の遅れ、発育にも影響する。
・母乳には血液中の約3倍に濃縮されたニコチンが含まれているためにニコチン中毒になってしまっている新生児もいる。夜泣きをしたり、不機嫌になったりするニコチン切れの症状を表すケースがあります。
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タバコと美容について
タバコは身体に悪影響を及ぼします。 もちろん美容にも良くはありません。 20代の女性がタバコを吸っていても、「若さ」というパワーがあるためにタバコが美容に与える影響が分かりにくくなっていますが、30代になってからも継続的にタバコを吸い続けていると、お化粧ではカバーしきれなくなるでしょう。
女性らしいお肌が保たれなくなるのにはホルモンの分泌や、血液の流れと深く関わり合っているようです。 喫煙はホルモンの分泌を抑え、一服するたびに毛細血管の血流が途絶えたり、または流れが悪くなったりするために肌があれ、しみ・しわが増えて吹き出物が出やすくなるのです。 また喫煙は美肌を保つには不可欠なビタミンCを破壊する事なども確認されています。
それだけでは無く、タバコは口臭や歯肉へのメラニン色素の沈着、歯槽膿ろうの原因にもなるのです。 真っ白い歯はタバコのヤニによって、その美しさを奪われてしまいます。 タバコは美容の大敵なのです!